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    思うところ145.「芸術広場」
    <2023.4.13記>
    「応援したいアーティストがいる。日本橋の画廊で個展を開こうと思ったが資金難で上手くいかなかった・・・。」それは落胆するカッパさん(読者コラム№29参照)が溢した些細な嘆きから生まれた。「それ」というのは当社ホームページ内の新設コンテンツ「芸術広場」のことであり、カッパさんが推すアーティストとは、大分県の別府を拠点とする若き新進気鋭の芸術家「MAKEYさん」のことである。その特設ページにてそのプロフィールや作風をご確認頂き、少しでもご興味をお持ち頂けたならば、当社事務所にて是非実物をご見学頂きたい。アーティストを応援する意味でもお買い上げ頂けると尚嬉しい。

    勿論、「ECO広場(不要となったオフィス家具等の無償取次ぎサービス)」の趣旨と同じく細やかな社会貢献の一環であるので、当社に利益(仲介手数料)を得ようなどという下心は微塵もない。それを明確にするためにアーティストの指定口座に直接代金を振込んで貰うシステムにした。当社は画廊(画商)ではないのだから、「作品の掲出場所を無償提供すること」と「作品の受渡し代行をすること」に徹するのみである。それでも、スタッフに余力があればお茶の一杯くらいのおもてなしはできると思う。また、私が暇を持て余していたらではあるが、(かつ、ご迷惑でなければ、)茶飲み話ができると良いな、とも思う。尚、「作品の掲出場所を無償提供」と申し上げてしまったが、その言い回しには少々語弊があって適切ではない。私は、有望なアーティストに魅力的な作品を「無償で掲出して貰っている」と考えており、根底にあるのは「三方良し」の精神である。カッパさんは当社に感謝してくれているが、感謝しなければならないのはこちらの方である。

    懸念されるのは、第二、第三の「MAKEYさん」が現れるかどうか。「ECO広場」は当社の本業と密接に関係しているので出品確保に苦労はないのだが、当社と芸術家との接点は希薄である。不動産取引の多い富裕層は芸術に対して造詣が深い傾向があるのは事実だが、当社はその創作側の人々とは無縁に近いのである。また、名の知れた芸術家は既に販路を確立しているであろうし、(家探しや不動産投資に関心が無い限り、)芸術家が不動産会社のホームページを能動的に閲覧してくれるとは思えず、新設コンテンツの存在は当社ホームページの閲覧者の口コミに委ねるしかない。まぁ、気長に待つとしよう。そもそも営利目的のコンテンツではないのだから。

    願わくは、当社と縁のあった全ての人に成功して欲しい。成約顧客の皆々様は勿論のこと、現社員も元社員も取引先も。そして、「芸術広場」に参加してくれる不動産取引とは無関係のアーティストにも。さはさりながら、綺麗事ばかりを言うつもりもない。現実の店舗、ホームページという仮想空間の店舗(コラム№100 SEO参照)、その双方に来場者が増えることは当社にとっても良いことだ。「まだまだ現役」を自負する私は、「財無くんば事業保ち難く、事業無くんば人育ち難し。」ということを充分心得ているつもりだ。

    私は来年還暦を迎える。明治から大正にかけて大活躍した政治家の後藤新平翁(医者にして台湾総督府民政長官、満鉄初代総裁、関東大震災後の帝都復興計画立案者、昭和4年4月13日没、偶然にも本日が命日)が言っている。「財を遺すは下、 事業を遺すは中、 人を遺すは上也」その金言が胸に染みる年頃になってきた。


このコラム欄の筆者

齋藤 裕 (昭和39年9月生まれ 静岡県出身)

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