思うところ200.(祝・200投目)
実に感慨深い。気が付けば平成29年(2017年)11月3日のコラム№1(矛盾)を初回とする本コラム欄の執筆は既に8年目の終盤に入り、今回のコラム投稿が200本目となる。しかも、昨日が当社の決算締日だから本日(8月1日)は人に喩えるなら平成22年(2010年)生まれの15歳の子(江戸時代なら元服を済ませて大人の仲間入りした成人)が晴れて新年の元日を迎えたにあたる。法人格である当社においては15期連続して黒字決算を達成した壮年期に勢いづくまま第16期決算期の初日を迎えたことになる。
100本目の節目(コラム№100)でも述べたように本コラム欄は当社ホームページ(以下「HP」)のSEO(Search Engine Optimization=検索エンジンの最適化)対策である。この役割を社員に押しつけるのは酷だろうと思案した結果、私の特殊任務と割り切って始業前の頭の準備体操、終業後の頭の整理体操位にはなるだろうと隙間時間を使って軽い気持ちで始めたものである。だが、心情と信条を吐露することはコラム№184を書く頃にはカタルシスなる哲学用語(=浄化)を意識するまでになっている。フランスが誇る天才数学者(思想家、物理学者)パスカルが言った通り、「人間は考える葦」ということなのだろう。逆説的に考えれば、「何も考えないような奴は人間じゃねぇ!(江戸っ子風)」と発破を掛けられている気がする。
残念ながら、不動産会社HPのSEO対策である以上はテーマを不動産関連に絞らざるを得ず、そのうえ宅地建物取引業法(第45条、第75条の3)に基づく守秘義務もあり、当事者や事案が特定されるような暴露話は書くことができない。勿論、正論を旨とする私が過激な極論を吐いて作為的にコラムを炎上させて無意味な閲覧件数稼ぎをするような悪手を打つはずもない。よって、不動産に興味の無い人にとっては全く以て面白くない内容(質)であることは素直に認めよう。しかしながら、8年もの長きに渡り営業時間外に200本も書き連ねたその仕事(量)に関しては自分を自分で褒めてあげたい!(1996年のアトランタ五輪女子マラソンで銅メダルを獲得した際の有森さんのコメント風)又はどなたか(TBS系サンデーモーニングのコメンテーター風に)アッパレを付けてくれないだろうか。まぁ、そんな戯言はさておいて書きたいことが一向に枯渇しない自分の思考の源泉の湧出量と熱量には驚きさえ覚える。
さて、以前にも述べたことだが当社HP(売買部門と賃貸部門の二つのHPで構成)には共にアクセス解析機能があることを改めてご認識頂きたい。インターネットの匿名性ゆえ、どの様な人が、どの様な目的で閲覧しているかまでは知る術は無いのだが、どのコンテンツに何件の閲覧件数があるかは常に集計されており、月初には前月の分析結果報告書が私の手元に届く。そのアクセス解析で「社長のコラム欄」の閲覧件数が常に上位にあることは大いに喜ぶべきことであるのだが・・・。実のところは少々困惑気味である。本来は解読難のアルゴリズムで順位付けられる操作性が低いこの地道なSEO対策によって当社HPが自然検索でも上位表示され、売買物件・賃貸物件の閲覧件数が増加、閲覧件数に比例して問合わせ件数も増え、問合せが増えれば商談も増えるはずだから自ずと契約件数(=売上げ)が伸びる、それが理想的な広告宣伝効果の流れというものである。本コラム欄は集客の手段ですらなく、言うなれば仮想空間における備品・装飾程度の店構え、更に言い換えるなら私の心構えのごく一部に過ぎず目的そのものではない。よって、閲覧件数を一喜一憂する程のコンテンツではないのである。
私が反省すべきはコラム(囲み記事)なるものはブログ(日記)形式と違って書いた後は放置しておけばいつまでも有効に働く(SEO対策効果が持続する)だろうと高を括っていたことである。ところが提言したことや指摘事項が何らかの形で実現されたり是正されて過去のものとなることや法令上の変更が度々あり、誤解を招かぬ為にも書いた日付は加入せざるを得なくなった。例えば、コラム№13(歩く)で指摘した当社周辺エリアの交差点名の矛盾による分かりづらさはいつの間にか解消されている。(交差点名称変更:茅場町→兜町、茅場町一丁目→茅場町)また、№70(コモンセンス)で「孤独死の告知義務にはガイドラインあるべし!」と書いたところ、当該コラムに呼応するかのタイミングで国土交通省から所謂「事故物件」の告知義務に関してのガイドライン(指針案)の発表があった。ご存じの通り税法はめまぐるしく変わる。
願わくは今後も私の拙文にお付き合い頂きたい。この節目に本コラム欄に思うところを書き続けることを誰にともなくお約束しよう。そう約束して不動産関連の諸々を苦も無く書き続ける自信があるのは私が率先垂範を重んじるプレイングマネージャーなればこそだと思う。実はこのあと社有物件売却の決済業務が控えている。200回記念のコラムにしては少々書き足りない気もするがそろそろ本職に戻らなければならない。この辺でパソコンのキーボードを打つ手を止めていそいそと決済場所に向かうものとさせて頂く。新年度初日にして幸先の良い仕事内容である。きっと、足取りも軽やかに感じることだろう。
このコラム欄の筆者
齋藤 裕 (昭和39年9月生まれ 静岡県出身)
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