思うところ122.「ランディア」 | 東京駅・茅場町・八丁堀の賃貸事務所・賃貸オフィスのことならオフィスランディック株式会社

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  • 思うところ122.「ランディア」





    <2022.4.14記>
    当社が新築一棟売りをする際にブランディング(ブランドマネジメント)の一環として「ランディア+地名(又は駅名)」を建物名にして販売してきたことはコラム№93でも述べているが、この度、あって取得した中古アパートにもこのネーミングを採用することにした。従前の建物名は旧所有者の個人名を冠しているのでいつまでもお名前をお借りするわけにはいかないのである。最寄駅が東急大井町線・池上線「旗の台」駅(歩6分)なので「ランディア旗の台」とした。地名と組み合わせなかったのは、地名(西中延)だと品川区のどの辺なのか今一つ分かりにくいと思ったからだ。因みに「ランディア」は、当社の創業期に在籍していた事務職のアイディアを採用したものである。あくまでも造語であって文字そのものには意味は無いのだが社名に通ずる語感をとても気に入っている。また、長過ぎるマンション名がもて囃される風潮に私が疑問(実生活では不便では?)を感じていたこともあり、簡潔であることも決め手となった。                                  

    ランディア旗の台」の物件概要は、昭和63年築の木造2階建共同住宅(敷地面積:169.38㎡/延床面積:168.42㎡/全8室・1Kタイプ)であるが、敢えて3室(部屋番号:101・102・203号室、以下「号室」省略)を空室のまま買い受けた。収益物件としては満室で譲り受けるのが得策と考えるのが一般的であるが、空室のままの引渡しを希望した理由としては、築年(築34年)を勘案すると大規模修繕工事や建替えを意識せざるを得ず、新規募集は定期借家契約で入居者を募集したいと考えたからである。勿論、建替えの予定が無い限り再契約は相談可能であるが、当初から入居希望年数(例えば、2年、4年、6年の選択制)を受け入れて契約すれば、定期借家契約(=期限付)のデメリットを払拭できると考えている。むしろ、その定期借家期間は再契約料(=賃料の1ヶ月分相当額が相場)が発生しない分、その費用削減メリットの方が注目されて然るべきではないだろうか。

    その他の理由としてリニューアルすることによって付加価値を生み出したいと考えたことが挙げられる。(また、専属大工への工事発注量を維持したい親心的な気持ちも少しある。)従来の101と102の下足入は、薄型斜めラック(腰高)で4足しか収納できなかったのであるが、平置きで16足収納可能なセパレート型の下足入を壁付にした。そうすることで中段の空間のみならず下部・上部の全空間が有効利用できる。(例:下部=普段履き置場、上部=箱詰した履物置場→計20足以上収納可)203はキッチンに室内洗濯機置場を新設したことで下足入を設置するスペース自体が無くなってしまったのだが、下足入を天吊型にすることでこの問題を解決した。101もキッチンに室内洗濯機置場を新設した。残念ながら102だけは、室内洗濯機置場を新設できなかったが、せめてもの気持ちを込めて新品の2口ガスコンロ(グリル付)を設置済とした。独立トイレ(101、203)には温水洗浄便座を設置する等、専有部におけるその他の創意工夫も満載のプロジェクトだが原稿枠の関係上説明を割愛せざるを得ないのが何とも悔しい。

    共用部の改良にも努めた。まずは、無秩序な駐輪のあり方を是正すべく駐輪スペース(4区画)は、黄色のラインで明確に区画割りして駐輪区画番号を付した。曖昧さを排除して「誰が」「どの区画」を使用するか定めたのである。また、有料化(月額300円/台)したことで無駄な確保を排除できると思う。(無償なら自転車を持たない人までもが駐輪区画だけでも確保しておこうとする。)併せて駐輪しない居住者に持たれがちな不公平感も解消できる。掲示板も設置した。これで一般的な「お知らせ(例:排水管高圧洗浄の実施、ゴミの出し方の注意等)」は貼り出せば事足りる。また、宅配ボックスも近日の内に設置する。日中荷物を受け取れない単身者にとって、今や必須の共用設備になりつつあると市場分析しているからだ。

    更に、時期尚早ながら共用部の鉄部塗装も手配済である。なぜなら、本物件の定期清掃の委託先はその代表と旧所有者とが旧知の仲(先々代からお隣の間柄)であり、東側隣地に拠点を構える塗装店だからだ。本業でもないのに気持ち程度の定期清掃代では申し訳なく思う。今後のお付き合いを考えて挨拶代わりの必要経費と割り切ってのものだ。尚、鉄部塗装工事に併せて共用灯もLED照明に交換予定である。SDGs(=持続可能な開発目標、Sustainable Development Goalsの略)が声高に叫ばれる昨今、当然に省エネ効果も期待しているのだが何としても現地に管理員が不在であることで電球切れの発見が遅れがちになる弱点を補いたい。要するに電球の寿命は長くあらねばならぬのである。尚、元々商業が発達している旗の台エリア(商店街「中延スキップロード」も生活圏)であるが、本年内には駅前に「イオンタウン旗の台」という複合商業施設もOPENするそうだ。思わぬ追い風である。

    多額の改良費は痛いところであるが、どのような評価(市場の声)を頂けるかとても楽しみだ。入居者に喜んで貰えたのなら当社創業以来の恩人である旧所有者に胸を張って報告したい。

     


このコラム欄の筆者

齋藤 裕 (昭和39年9月生まれ 静岡県出身)

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