<2024.12.12記>
私がコラムを書き続ける理由の一つは、当社ホームページの「SEO(Search Engine Optimization=検索エンジンの最適化)対策であるとコラム№100(SEO)で申し上げた。そのコラムでは執筆を始業前の頭の準備体操、終業後の頭の整理体操と称したし、前回のコラム(№184)では、烏滸がましくもカタルシスなる哲学用語まで持ち出して心の高圧洗浄になっているとまで述べた。だから、売らんが為、貸さんが為の執筆はしないと心に決め、時に不都合なことであっても不動産業界のありのままを伝えてきたつもりだ。それにも拘らず、今回に限っては当社の新規事業(貸会議室)の紹介記事になる。広告宣伝寄りの内容であることは否めない。
コラム№182(祝・事務所移転)でも述べた通り、当社が本年(令和6年)11月1日に引越してきたばかりの岩崎ビル2階事務所(所在:中央区日本橋茅場町1-11-6)に併設した貸会議室はあくまでも余剰面積の有効活用が目的であって副業に過ぎず、今のところこの手の事業を本業にするつもりはない。1区画は定員6名(最大収容人数8名)の応接室タイプ(=貸会議室A)、もう1区画は定員12名(最大収容人数18名)の研修室タイプ(=貸会議室B)である。需要が無ければ広々と自社で使うまでのことだから割と気楽な副業の試みではある。しかしながら私も経営者の端くれ、経営資源の無駄遣いはしたくないというのが偽らざる本音だ。無駄を排除して利益に転じようとするのは商売人の本能とも言える。また、突発的にせよ、短時間にせよ、一堂に会する為の空間を欲する人達の潜在的需要が此の地にあるのなら、この貸会議室を介して当社とWin-Winの関係が成立するはずだ。それに茅場町界隈の分譲マンション内で横行している用途違反に一石を投じて歯止めを掛けたい気持ちもある。当エリアでは管理組合の承認を得ることなく平然とマンションの一室を貸会議室に設えて転貸する事業者が見受けられる。ところが、管理規約で不特定多数が出入りする会議室としての利用が認められるマンションは殆ど無く、区分所有者本人であろうと、その承認を得た者であろうと、一般的なコミュニティにおいては用途違反であることが疑われるのだ。その上、無人管理に乗じて利用者が酒類を勝手に持込み、近隣住民の迷惑を顧みず夜遅くに大騒ぎしたりするから警察沙汰になることさえある。言うまでもなく当社の貸会議室は当ビル所有者の承諾を得て運営しておりコンプライアンス上何ら問題は無い。
実は会議室A(約9.4帖)は当社の応接室とする予定だった。ところが、一括して借り受けた2階フロアに通路を設けて3区画に分割してみると当社の執務スペース内に充分な接客スペース(5人掛け)が些細な工夫にも拘らず、いとも簡単に設営できてしまった。予想外の喜ばしい結果に「これ(応接室)も貸し出してしまおうじゃないか!」といった軽いノリである。何せ不動産業という仕事柄、毎日大人数が集まる契約や商談があるわけではないから必要な時だけ自社で使用すれば良いと割り切ったわけである。本来は10名でも窮屈に感じない会議室が設営できる広さだが、以前使用していた大理石テーブルや肘掛け椅子(6脚)を再利用したかった。要するに不自然に広い応接室タイプになったのは単なる私の「勿体ない精神」のせいである。今更だがテレビも視聴できるようにしたいと思っている。会議室Aは無料ドリンクサービス付(珈琲又は緑茶1人1杯)にしたので、TVの視聴を可能にすれば、堅苦しい会議や商談以外にもスポーツやイベントを仲間内で観たいという人達のニーズを取り込めるかもしれない。(だから無料貸出し用の予備椅子も2脚用意した。)
会議室B(約14.4帖)は、会議用の長テーブル6卓(W1800mm×D450mm)、椅子18脚を完備、最大収容人数18名の純然たる研修室タイプ。大型ホワイトボード(縦900mm×横1,800mm)が2面、最大級のロールスクリーン(110インチタイプ=W2,369mm×H1,800mm)も設置してあるからプロジェクターを利用(有料:550円/日)してハイレベルな講義やプレゼンテーションが可能だ。18名収容可能なのに定員12名と表示したのは、12名位でゆったり使って欲しいとの思いが込められている。一般的な広告宣伝手法と真逆になるが利用者が実物を見て「意外と狭いなぁ~」と残念に思うよりも、「意外と広いじゃないか!」と喜ばれる方が私の性に合っている。
会議室Bの最も注目すべき点は「遮音性」だ。壁の内部は二重に遮音シートが貼られているうえ、主開口を南とする南・西の角部屋で腰高窓のある南側は道路だし、西側はビルが近接しているが壁面に窓は無い。唯一隣接する当社事務所は書庫と倉庫で空間が隔てられているので音漏れの心配は無い。但し、入口の親子扉は遮音性能が高いとはいえ、防音タイプではないので大音量を伴う楽器演奏は禁止事項とした。
共通事項は次の通り。面積は異なるが会議室A・B共に1時間単位(1時間刻み)で使用料金1,100円(税込)の破格の設定。(有効面積の単価では地域最安値ではないかと思う。)また、Wi-Fiも無料で利用できるし、どちらの区画も個別空調なので好みの室温に調整可能。コピーサービスは内線で呼び出して貰えれば当社スタッフがお手伝いする。所謂「コンシェルジュサービス」と言っても良いだろう。(B5~A3サイズの白黒10円/枚、B5~B4サイズのカラー50円/枚、A3サイズのカラーのみ80円/枚)
利用時間帯は平日と土曜日の10:00~18:00(日曜・祝日を除く)、何故に需要のある夜間や日曜日・祝日に運営しないのか疑問に思われるかもしれない。それは当ビル所有者との取り決め(原契約)で貸会議室としての運営は当社の営業時間内に限られるからである。つまり、有人管理であるが故の制限である。裏返せば当社スタッフがその日に休日出勤や残業ができるのなら特別対応できるかもしれない。(=個別相談事項)
残念ながらキャッシュレス決済は準備中である為、今のところは帰り際に同フロア内(通路向かい)の当社事務所にお立ち寄り頂き、現金払いをお願いすることになるがインボイス対応の領収書をその場で発行することが可能だ。その点はスタッフが常駐する強みである。尚、年間を通じて複数回ご利用の法人様は当月締め、翌月払い(当社の指定口座に銀行振込)とするご相談も承っている。(但し、所定の書式に責任者の記名押印要)予約のキャンセルは前日(18:00)までにメールか電話連絡を貰えればペナルティー料金は発生しない。(さすがに当日のドタキャンはNG、予約した時間分の使用料金を申し受ける。)
課金制のポータルサイトを多用すれば集客は容易いのだが、それでは値上げをしなければならなくなる。酒類や食べ物の持ち込み、楽器演奏までも可能にしてしまえば集客は促進されるだろうが他のテナントに迷惑を掛けてしまう。やはり本業と同じく当社らしくありたい。易きに流れることなく地道に健全な運営を心掛け、利用者からの評価を積み重ねてリピーターが増えることを願っている。
※本コラム執筆時点と現在の会議室の運営状況が異なります。2025.1.17より貸会議室の利用料金キャッシュレス決済開始(現金払いも可)、課金制ポータルサイトにも貸会議室にも掲載を開始しました。
このコラム欄の筆者
齋藤 裕 (昭和39年9月生まれ 静岡県出身)
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