思うところ20.「適性」 | 東京駅・茅場町・八丁堀の賃貸事務所・賃貸オフィスのことならオフィスランディック株式会社

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  • 思うところ20.「適性」




    <2018.2.27記>
    不動産業界といっても、分野は多岐に渡り、その業務毎にスタッフの適性は異なる。不動産会社の人材の採用基準はそれぞれ違うと思し、あくまでも「思うところ」であるので、参考意見とでも思って頂ければそれで良い。少ない文字数で言わんとするにあたり、奇をてらった表現が多くなることを予めお詫び申し上げる。

    仲介業務に適する人
    「人通りのある街で老若男女、誰構わず道を尋ねられることが良くある人」が良い。
    本人に自覚は無いかもしれないが、沢山人がいるのにその人が頼られるのは何らかの必然がある。第一に「知っていそうなこと(=知性)」、第二に「教えてくれそうな雰囲気(=優しさ)」が共に自然体で備わっていなければそうならない。実際に知っているかどうかはともかく、相談したい人が頼りたくなる人柄(内面)が滲み出ているからこそ、見知らぬ旅先であってもその現象が起きるのだ。知っていそうでも近寄り難い人や、優しそうでも頼りにならなそうな人では駄目。尚、「老若男女、誰構わず」を条件に加えているのは、単なる「イケメン」や「美女」の人気を排除して考える必要があるからだ。外国人にも同様の現象を起こすなら、仲介人としてかなりの守備範囲が期待できる。

    賃貸管理業務に適する人>
    「頭の中に図書館が創れる情報整理に長けた人」が良い。
    膨大な事務作業が伴う賃貸管理業務は、体系的な情報整理が肝心である。また、「漏水事故」や「電気系統の故障」など不測の事態に冷静に対応できる「引き出し(=知識)」が必要でもある。講談で語られる義理人情に厚い「一心太助」のような人は、好感は持たれるが過剰に動いてしまうし、財布を忘れて買い物に出かけてしまう「サザエさん」のような人、時代劇「水戸黄門」に登場する「うっかり八兵衛」では事態を収拾できない。

    リノベーション業務に適する人>
    「幼少期、LEGO(ブロック組み立て玩具)が大好きだった人」が良い。
    色彩感覚に優れて「お絵かき」が好きだった人も好ましいが、自由な発想立体を組み立てることに興味がある人こそが望ましい。子供時代「車」のプラモデルを買い与えられて、「船」を完成させるような独創性がある人は天才かもしれない。きっと斬新なプランニングができるだろう。時として時代を先取りしてしまうこともあるが、きっと理解してくれる人がいるはずである。

    <不動産買い取り業務に適する人>
    「近江商人の行動哲学《三方よし》に共感できる人」が良い。
    買い取り業務は適正価格内で買い取らなければ、再販したときに販売不調に陥るか、購入者に皺寄せがいくので毅然とした対応が求められる。そうは言っても、困っている人の顔を札束で叩(はた)くような人は、一時のみ多額の利益を出したとしても、長い目で見ればいずれ大きな過ちを犯す。再生再販を前提にした不動産なら、売却して頂く人にも、購入して頂く人にも満足される仕事をすべきである。

    さて、最後に全業務に適応可能な「オールラウンダー」について述べておこう。
    オールラウンダーは、体操界で言うと全種目メダルが狙える内村航平選手、野球界では走攻守どれも一流の鈴木イチロー選手みたいな人。その競技においては、どの種目でもトップクラスの成果を出すことができる。皆そうありたいと思うが容易にできるものではない。

    だが、スポーツ界にあっては、才能無くして難しいことが、不動産業界にあっては、長年の努力や経験の蓄積により苦手分野を克服していくことが可能だ。しかも、スポーツ選手が老いとともに成果が出しづらくなるのと違って、不動産業界の従事者は、年齢を重ねるとともに磨きがかかる。いや、磨きをかけるべきである。


このコラム欄の筆者

齋藤 裕 (昭和39年9月生まれ 静岡県出身)

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